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 歴史上、最も文化の花開いたサファヴィー朝時代、ペルシャの首都として「世界の半分」と形容されるほど栄華を極めた古都イスファハンは、絨毯界においても、セイラフィアンやヘキマドネジャドなど「神様」と呼ばれるほど偉大な巨匠を輩出してきました。現代における「神様」の後継者といえる存在は、ハギギ一族であると言って異存はないでしょう。ハギギ工房はメフディハーン・サフダルザデ・ハギギ氏によって創設され、現在は彼の息子たち(次男ヤドロッラ・サフダルザデ・ハギギ氏、三男ファズロッラ・サフダルザデ・ハギギ氏、四男ナスロッラ・サフダルザデ・ハギギ氏)によってそれぞれ独立工房を営む形で継承されています。


 ハギギ一族の作品群の中では、ミニアチュールをモティーフに織り上げた絵画絨毯や、イマーム広場など歴史的建造物、イスファハンの世界遺産(モスクなど)をモティーフに制作した絨毯が有名ですが、オーソドックスなメダリオン意匠の作品なども多数制作しており、ハギギ一族が一つの型に囚われない自由な発想の持ち主であることを窺い知ることが出来ます。それは芸術家としての彼らの大いなる財産と言えましょう。

工房創設者:
メフディハーン・サフダルザデ・ハギギ


 ちなみにハギギ工房の作品の大半は、彼ら自身の手によって作られたものであると言われています。
 ハギギ一族は現在、毎年国際展示会に出展し、様々な賞を受賞しています。


左:弊社社長モフセン 右:ヤドロッラ氏



 一族の長兄ヤドロッラ・サフダルザデ・ハギギ氏の運営する工房の作品に、20星霜を経てようやく完成に至ったという「サーラッラ」と呼ばれる絨毯があります。イスラム教シーア派の神聖且つ重要な行事「アシュラ※」をテーマに持つこの絨毯からは、神秘的な美しさと共に、「集大成」を意識したと思われるハギギ氏の熱意が伝わってきます。


 デザインを手掛けたのは、ミニアチュールの大家として世界に名を馳せる大画家マフムード・ファルシチアン画伯です。デザインは、完成を見るまでに5年の歳月を要しています。アリナサブ工房のファルシチアン絵画絨毯は有名ですが、それはファルシチアン画伯の絵画をモティーフに織られた絨毯を指すもので、画伯がデザイン画を手掛けたということではありません。特筆すべきことに、この「サーラッラ」こそは、ファルシチアン画伯自らが筆で描いた最初で最後の絨毯デザインなのです。

聖なる絨毯「サーラッラ」


 ファルシチアン画伯自らのデザインで、しかもテーマが神聖な「アシュラ」となれば、織りを担当する職人も責任重大です。織りは選ばれた15人の女性に委ねられました。その彼女達にとってこの仕事は、とても神聖なものとして捉えられていました。彼女達は、織りの作業に入る前には必ず体を清めることを自らに課していました。それは、神聖な儀式への参列や、神に祈りを捧げる前に行うのと同様の方法でなされ、彼女達の取り組みの姿勢が垣間見えるエピソードとして伝わっています。そして、その作業は15年間に渡り続けられました。


 現在未だ手元にあるこの大作を、ハギギ氏はカルバラ(イラク)のイマーム・ホセイン博物館に寄贈したいと考えています。



※アシュラ イスラム歴モハッラム月10日に行われる第3代イマームたるホセインの殉教(カルバラの悲劇)を追悼するシーア派最大の儀式。




| ハギギ工房 絨毯の画像 |